

高城ちひろ 個展
逃避、夢の中へ
2026年11月6日〜21日
音やイメージ、情報が絶え間なく飛び交う現代社会の中で、高城ちひろは夢の世界に目を向ける。そこは、現実から逃れ、自分自身の自由を見出すための場所でもある。
高城の作品には、学生時代から「夢」というテーマが繰り返し登場してきた。夢は現実の苦しみや日常の重圧から逃れるための隠れ家であり、不安や願望、想像力が自由に形を成す空間でもある。歳を重ねるにつれて、作家とこの内面的な世界との関係も変化してきたが、その魅力は今も変わることがない。
高城の絵画は、繊細な人物描写と、時に見る者を戸惑わせるような意外性のあるイメージを組み合わせた独自の表現を特徴としている。油彩、テンペラ、水彩、ガッシュなどの技法を用い、金箔や銀箔を取り入れることもある。細部の描写や質感、微妙な色彩の変化にまで注意を払いながら、見慣れた人物像と夢のような情景を一つの画面に共存させ、親密でありながら、どこか現実とは異なる世界を生み出している。
本展「逃避、夢の中へ」では、現実と想像のあいだにある曖昧な境界を探りながら、日常から離れ、自分を守り、現実の制約を超えた自由を求める人間の心に目を向ける。
作家ステートメント
逃避、夢の中へ
学生の頃から、わたしの作品には「夢」が繰り返し現れてきた。
現実の苦しみから逃げ込むための、
わたしだけの秘密の隠れ家。
歳を重ねて、戦い方や自分の守り方を少しずつ見つけてきた。
それでも時々、すべて手放してどこかへ閉じ籠りたくなる。
夢の世界は、今も変わらず魅力的な逃げ場所であり続けている。
音やイメージ、情報が絶え間なく飛び交う、忙しない現代。
そんな世界から少しだけ離れて、目を瞑る。
そこには、誰にも触れられない
わたしだけの夢の世界がある。
高城ちひろ
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高城ちひろ
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高城ちひろ(1988年、埼玉県生まれ)は、夢やアイデンティティ、人間の内面に潜む複雑な心理をテーマに制作する日本の現代美術家。東京藝術大学で絵画を学び、2013年に修士課程を修了。その後、イタリアのフィレンツェ美術アカデミー(Accademia di Belle Arti di Firenze)で学び、2018年に修士課程を修了した。
高城は、歴史的・宗教的な図像を取り入れながら、伝統的な視覚表現を現代的な視点から再解釈している。その絵画には、想像力や個人的な経験、象徴的なモチーフが織り交ぜられ、弱さと強さ、現実と幻想のあいだに生まれる緊張関係が描き出されている。
夢は、学生時代から高城の制作において一貫して重要なテーマであり続けている。そこは、不安や願望、自己のアイデンティティにまつわる問いが視覚的な形を得る場所でもある。独自の人物表現を通して、高城は私たちが外の世界とどのように向き合い、自分だけの自由や逃げ場所をいかに見出していくのかを探求している。

